2013年05月23日

疑義について2(積替え保管を含む 収集運搬業)



前回の続きです。



やらない方がいいのでは?

この方法だと先程書きました様に、業務が煩雑になります。委託契約書だけでも4通(収集運搬はまとめても問題ないでしょう)必要です(それぞれ一通の場合)。これは正直言って面倒です。スッキリとした流れにしたいものです。




次に委託側と受託側それぞれにおいて管理コストが増大します。これだけの業者と契約する訳ですから、その契約を締結するに値するかの判断しなければなりません。




経営資質、管理体制、施設の状況、従業員の教育などなど、チェックリストを用いての実地確認が必要です。業務の維持管理コストも考慮しましょう。




見かけの安さだけで処理して貰っても、その後の維持管理コストも考えて欲しいのです。複数の業者と取引を行うと、維持管理コストもそれなりにかかります。




コスト削減のため、放っておくという選択肢もあるかもしれませんが、実地確認が義務化される中、それは考えられません。




そして、事故に遭遇するリスクも懸念されます。




処理業者が介入すればする程、いくら許可を取得しているとはいえ、事故リスクは高まります。邪念が入る可能性も高くなります。




以上の理由から私はお勧めしません。





同じ内容で他地域の行政にも確かめてみよう


同じ質問を、他県の行政担当者に質問します。



担当者:「あっ!それは認められませんよ」  (即答です)



私:「やはりそうですか」



担当者:「積替え保管を実施する場合は、C社がINもOUTも両方において収集運搬を行わないといけません」 



これは厳しい解釈。私は、INかOUTの収集運搬をCが行えばいいのかと思っていました。



私:「分かりました。ありがとうございます」



一方、私がお世話になっている廃棄物対策課におられたOBの方へ尋ねます。



電話でのやり取りです。



私:「〇〇先生」



OB:「よっしゃん、まいど〜」 (私はOBから、よっしゃんと呼ばれています)



私:「〇〇先生、疑義が生じたので、ご質問よろしいでしょうか?」



OB:「ええで〜」



前回の内容をご説明します。



OB:「そんなの、当たり前やんけ〜」 (本当にこの口調なのです)



「不適正な処理が横行する、原因にもなるわな〜」「わしらが現役の頃は、業者によう指導しとったわ」



「但し、INかOUTのいずれかをC社が行えばワシらはOKしとったで」



私:「アドバイス、ありがとうございます」



OBの解釈は、私と同様でした。



INかOUTのどちらか一方の収集運搬をCが行えば合法との判断です。前述の判断は厳しいですね。




いずれにせよ君子危うきに近寄らず。あまり煩雑な手続きを行う廃棄物処理は避ける方が賢明でしょう。




ご紹介した事例とは関係ないですが、脱法行為はやろうと思えばできますので、注意が必要です。




それにしても解釈がそれぞれに異なるのは、勘弁願いたいものです。








posted by ヨッシー at 10:42| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント

2013年05月19日

疑義について(積み替え保管を含む 収集運搬業)



日常業務の中で何気なく行っている行為が、実は違法行為だった!なんてことがあるかもしれません。




普段から不自由なく行っているから、何も問題になっていないからといって、それが合法であることの担保になりません。自分たちの勝手な解釈や、業界の慣例で合法だと思い込むのは危険です。




法の前には自分達の安易な行為や判断は無力です。




先日こんなことがありました。





少し専門的なお話になりますが、ご勘弁ください。





疑義について

ある疑義について、管轄の自治体の担当部署へ質問してみました。


その内容は、積替え保管を含む産業廃棄物収集運搬業の業務内容についての合法性と、その際の契約です。




フローは次の通りです。





(法人の区別)

排出事業者                             A

収集運搬業者                  B  一時区間の運搬  IN(Cへ搬入)

収集運搬業者(積替え・保管を含む)   C

収集運搬業者                            D  二次区間の運搬  OUT(Cから搬出)

中間、最終処分場                       E




(廃棄物の処理フロー)

A→B→→D→E







私の疑義

収集運搬業者(積替え保管を含む)Cが収集運搬行為を行わずに、AからBが収集運搬委託を受けた廃棄物をCが受け入れ、積替え・保管行為のみを行い、その後Cが収集運搬行為を行わずに、Dが積替え・保管施設から廃棄物の運搬を行い、処分先へ持ちこめるのか?です。





私が合法だと思うフローです。C(積替え保管を同時に行う)がINかOUTいずれかの収集運搬を行う方法です。


A⇒⇒D⇒E 
 
A⇒B⇒⇒E 


この二通りです。ややこしくてすみません。




(私の解釈)

積替え・保管は、あくまで収集運搬業務内の一連動作で行うものであり、CがINかOUTのいずれかの収集運搬をおこなえば合法。よって、積替え・保管行為のみをCが行うことに問題があると判断します。



Cがその許可の範囲内で、どちらか一方の収集運搬業務を行えば別ですが、今回の事例は、Cが収集運搬を行わないのです。



要するにCが、積替え・保管施設の場所を提供するだけなのです。これは疑問するに値します。






(某県行政担当者の回答)

私は前述のフローを説明します。



担当者:「結論から申しますのと、A→B→→D→Eの行為は認められます」(回答まで4日を要しましたが・・・。)


私:「えっ!本当ですか!」


担当者:「但し、それぞれで委託契約を締結してください」


処理委託契約はこうです。


A⇔B A⇔C A⇔D A⇔E



私:「積替え・保管は、収集運搬業務の一環の行為ですから、積替え・保管のみの行為は認められないのではないのでしょうか?」



担当者:「いいえ、当局では認めます」 



私:「そうなると、業務が煩雑になりませんか?」「それに、中間処理と同様の行為になり、不適正な処理が行われる可能性がありませんか?」



担当者:「そうかもしれませんね。」


「勿論、委託契約は、それぞれに契約を締結して頂かなければなりませんし、委託基準も遵守ください」



私:「では、仰るとおりの解釈で行えば、当局は合法だと判断されるということですよね?」


「これで、合法性を担保して頂けたと言うことになりますが、よろしいですね」



担当者:「う〜ん、そう言われましても・・・」 (歯切れが悪い)


「業務は煩雑になりますが、私どもと致しましては、必ず委託基準を遵守して頂くのが大前提です」



私:「勿論です」



担当者:「できれば、お勧めしたくはないですね」 (ん!なんだ?)


「望ましい方法でないことは確かです」 (一体、どちらなのでしょう?)



埒が明かないので、



私:「仰る意味は理解できました」「ご指導通り、委託基準に則り業務を行います」




これでやり取りは終了。




こうなると


こちらの某県当局の判断は可です。


地方分権により管轄地域ごとの判断に委ねられています。


更に私が気になったのは、それぞれに契約を締結しろと言われた部分です。こちらの担当者は、一枚の書面に三者が署名する契約書はダメだといっています。


書面を分けろと仰いますが、Cとの契約をどうすればいいのか理解し難いのです。


どうやらこの方法、やらない方がいいようです。




この続きは次回へ・・・。




posted by ヨッシー at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント

2013年01月15日

雪と都市機能



関東地方の雪による影響で、多くのけが人が発生したとのニュースを見ました。被害に遭われた方は大変お気の毒です。



同時に、都市機能の脆弱さを垣間見ることもできました。



地方では、この程度の積雪では、全く通常に経済活動は行われています。雪で怪我人が出たという話も滅多に聞きません。逆に信じられない思いです。



雪に慣れていますから、積雪があることを予見し、予防対策を実施する訳ですから当然ですね。



予防措置が行われていないのも、都市部で雪は滅多に降らないからでしょうが、その結果予想できないことが一度起きると、都市機能は簡単にマヒします。



また、いくら慣れていないからと言って、雪でこれだけの怪我人が出るとなると、もっと大きく違う形での自然災害が発生した場合、甚大な被害の発生が容易に想像できます。



社会資本が投資・集約された都市機能は、それが機能している時は大変に便利で効率的です。しかし、その便利なものが機能しなくなった時、都市機能は無力に等しくなります。



今回の事例に限らず、災害、交通混雑、事故、公害等にみられる都市の混雑がもたらすデメリットについての対策が求められ、もう決して、都市部の異常ともいえる混雑を放置できない段階にきていると思います。



その点、都市部に比べると地方の方が、少しは自然災害に強いのかも知れません。



リスクマネジメントを行う際には、自然災害や混雑による影響も考慮しておいた方が良さそうです。





posted by ヨッシー at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント

2012年09月15日

廃棄物処理における安全管理とリスク回避2


前回「廃棄物処理における安全管理とリスク回避」の続きです。

安全管理とリスク回避についてフォーカスすべき個所を間違うと、効果は期待できません、と書きましたので、その続きです。

作業条件と設備は用意されている、作業手順はある、訓練も実施している、教育も行っている。企業とすれば当然決められたルール用い、機会設け、費用をかけ、安全管理とリスク回避を行っています。

危険予知トレーニング、避難訓練、安全衛生教育などもそうですね。

これらを従業員側としては、「毎日書類を出せと言われているから」「訓練をやれと言われているから」「社内ルールで決まっているから」と、どうも受動的に行う方が多いのではないでしょうか?

指示されるがまま行為の重要性も理解せず、行動していても意味がありません。

これは本人に意識が無いことも要因のひとつ。自分を護る意識のないものに、刻々と変わる状況の中でのリスクの発見などは望むべくもありません。防護具も装備しただけでは大事故につながることもありますし、疲労やストレスが事故につながるケースもあります。

このように、リスクは多様で、重層的・連続的であって、対策の論理性も問われます。

管理者として注意する際、ここで誤ってはいけないのが、感情的になることです。注意しても同じだった場合、指示とおりに行動しない場合、感情的になっていませんか?

感情的になることもそりゃ人ですからあるでしょうが、人格を否定することに発展しますから得策でありませんね。相手に反発されるのが関の山です。

はっきりしていることは、感情に訴える意識改革だけではダメだと言うことです。

よく社内に行動規範や標語が掲示さてれいますけど、あれは効果的でないと私は思いますよ。朝礼で毎朝お決まりのフレーズを、いやいや唱和する様では効果は期待薄です。何処かの宗教のお題目の様にね(笑)

要するにマンネリなのです。

では何故ルールを守らない人がいるのでしょう?それはルールを守らず行動することは、何らかの利益享受があるか、不利益がなくなるからです。

これを行動分析学では行動の随伴性といい、好ましい減少と好ましくない行動が出現したり消失することにより、環境と行動と変化環境の流れを表します。

〇〇のとき、〇〇したら、〇〇になったのように、環境と行動と環境における変化がどう現れるかを分析する方法です。

何かいいことが増えて行動が増える場合と、何か悪いことがなくなり行動が増える場合が「行動随伴性の強化」といいます。

例えば、〇〇に好きな言葉を入れてみましょう。


先ずは、行動随伴性の強化で、いいことが増える場合。

「好きな人が出来た時、好きな人に告白したら、恋人になってくれた。」

「いつもの居酒屋席に座った時、店主と目があったら、生ビールがでてきた」

これらはいいことが起きて行動が強化されます。


悪いことがなくなる場合は、

「うるさい上司に叱られた時、一生懸命仕事をしていると、叱られなくなった」

「キャバクラに行く夜、うるさい妻がいないので、堂々と出掛けられた」

となります。


逆に、何か悪いことが増えて行動が減る場合と、何かいいことはなくなり行動が減る場合は「行動随伴性の弱化」といいます。


続いて行動随伴性の弱化

悪いことが増える場合、

「飲み会の時、女性の前で下ネタをいうと、女性から顰蹙を受けた」

「立ち入り禁止なのに、線路内に入ったので、警察に逮捕された」


いいことがなくなる場合、

「彼女と話したい時、電話をかけるが、電話が繋がらない」

「同僚に出会った時、挨拶をするが、返事がない」


この行動随伴性を分析することにより、何故行動が多いのか少ないのか、どうすれば行動を増やしたり減らしたりできるのかを考えます。マトリックス図で表現すると分かりやすいのですが、ここでは省略します。

要するに行動を増やしたり減らしたりする原因を見つけ、ルール化し行動を強化させる仕組みをつくればいいのです。


スピード違反をするのは、少しでも早く目的地に着きたいからするのです。結果がとして、早い、量が多い、必ずそうなるなど結果の条件が伴います。

「ヘルメットをかぶりましょう」「防塵マスクを着用しましょう」と言っても使用しない人がいるでしょう。「危険ですよ」「自分のためです」と言っても効果は期待できません。

例えばそうならない仕組みとして、着用率の掲示や賞賛を行い、一個人の行動結果が分かる様な、強化や弱化の仕組みをつくるのです。経営管理指標もグラフを用い、見えるようにします。そして目標達成に対して報償制度を用います。


企業の安全性や健全性を実地確認や情報収集において確認する際もそうです。

実施した行為そのものが形骸化していてはいけません。折角実施するのですから、先ほど書いたように管理指標を決め、その内容が複数の社員で確認でき、そのプロセスを経由しないと契約書の作成や契約更新に移れない様にすれば、リスク管理は強固なものになるでしょう。

発見できる体制作りと歯止めを行います。

ハード面で安全対策を行うこともありますね。人と重機の移動できる範囲を柵などで制限したり、機械のスイッチを入れるても、人が入っていれば動かなくすることもそうです。

以上の例を従業員が実際に行ったかどうかをチェックし、やっていないと再度指示をする。すると、引き受けると、レビューをされるという行動随伴性が加わると同時に、指示をされないという行動随伴性が抹消されます。

人は感情の動物です。

何らかの利益があると思えば、率先して行動してくれると思います。

いくらいてもやらないのからダメだと言うのは、自分の管理能力のなさを露呈している様なもの。ほら、名言、格言にもあるであれですよ。

「できるかできないかではない、やるのかやらないのかがすべてである」

上司には行動力と信頼瀬が求められます。やれやれと言うだけで、人はなかなか言うことをきいてくれません。また、人格を否定する行為も慎みましょう。

木を見て森を見ず。いや、木の枝や葉だけを見ていませんか?

先ず、間違った行動を行うその原因や理由を的確に調べてから対策はスタートです。しかし事故リスクはゼロになりません。事故が発生した場合の対応もカバーしておきましょう。









posted by ヨッシー at 09:15| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント

2012年09月04日

廃棄物処理における安全管理とリスク回避


事故や失敗は大小問わず遭遇します。一番恐ろしい人による失敗と事故は、命を落とすということでしょう。怪我や命を落とさない失敗ならいいのかという訳ではありませんけど、命をおとしてしまっては元も子もありません。

事故や失敗の程度によっては、取り返しのつかない事態になります。企業存亡の危機にも遭遇するのです。

そうならないために、事故や失敗のリスクを回避すべく、日々の管理が必要なのです。


ご存じの方もおいでかと存じますが、すこしでもお役に立てれば幸いです。


◇様々な情報はこちらから入手できます
 
公益社団法人 全国産業廃棄物連合会



◇このツールは便利です

安全衛生規定作成支援ツール



◇自己診断チェックリストです。これを用いて、先日ある企業様で従業員様とご一緒に、自己診断を行いました。

安全衛生チェックリスト



◇このマニュアルを活用しリスクを低減しましょう。

産業廃棄物処理業におけるリスクアセスメントマニュアル



◇廃棄物処理業者の実地確認は条例で義務化されているところもあります。自社で独自に項目を追加して使用してもいいでしょう。弊社も独自のチェックシートを用いております。

産業廃棄物処理業者チェックリスト


安全管理と自己防衛のため、社内ルールを構築しておきましょう。ルールがマニュアル化されていれば担当者不在時や担当者変更時の引き継ぎ対応も効率的に行えます。

ルールが担当者の頭の中にあるだけでは、危機管理はできません。目に見えるもので管理しましょう。

また安全管理とリスク回避についてフォーカスすべき個所を間違うと、効果は期待できません。機会を改め次回はフォーカスすべき個所は何処か?またその方法は?について書いてみることにします。





posted by ヨッシー at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント