2019年06月17日

年金の事実

老後の生活費として2,000万円不足すると、この数字だけが独り歩きして政争にこまで発展していますが、そもそも公的年金だけで生活できると思っている方がおかしい。過去において、日本社会がこれだけ長寿化することは予想できなかったのだから、制度そのものが時代に合わないのです。


金融庁の「金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 の公表について」を読むとこのようなことが書いています。

(3)公的年金の受給に加えた生活水準を上げるための行動
人口の高齢化という波とともに、少子化という波は中長期的に避けて通れない。前述のとおり、近年単身世帯の増加は著しいものがあり、未婚率も上昇している。公的年金制度が多くの人にとって老後の収入の柱であり続けることは間違いないが、少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していくことを踏まえて、年金制度の持続可能性を担保するためにマクロ経済スライドによる給付水準の調整が進められることとなっている。こうした状況を踏まえ、今後は年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して、自らの望む生活水準に照らして必要となる資産や収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。

いつ削除されるかわからないので、私はこの資料を保存しておきました。


ここでは、働けるうちは働き、生活コストを抑えてくださいといっています。でも、もう一つ大事なポイントがあります。高齢者が保有する預貯金を投資に回せといっているのです。マイナス金利だから銀行に預けていても利息はない。日銀の株買い支えも限界にきているので、株価暴落を避けるために株を買ってくださいといっているのです。日銀が買い支えを止めれば株価は下がり、売ろうとすれば株価は暴落するからです。


ここで疑問に思うのは、果たして公的年金制度は必要なのかです。公的根金制度は、1940年前後に制度として実現したわけですが、その時の平均寿命は47歳だったと聞きます。さらに、受給資格は一般労働者の場合20年間の拠出と55 歳からの支給開始とされていました。年金受給開始年齢は、なんと55歳からです。笑い話にもなりませんが、多くの人が受給資格を得る前にあの世へ逝ってしまったのです。


現在では、2017年の日本人の平均寿命は女性が87.26歳、男性が81.09歳です。これでは年金制度は持つはずもない。年金で生活ができないと声高に叫んでも、これは当たり前の話。いくら一方的に主張しても、代替案がなければ独善的なものに終わる。


また、ある年齢に達したというだけで、富める人も貧しい人も助ければならない理由はどこにあるのか?自助努力を怠ってきた人まで助けなければならないのか?冷たく聞こえますが、時間はみな平等にあるのです。生まれて場所や環境は違えど、時間は十分にあったはずですから、その間にどう生きてきたかで将来は大きく変わります。突然の災害や事故、病気に見舞われた場合は止む負えませんが、自分の不摂生が原因だと流石に同情の余地はない。


いっそのこと、社会保障の財源を全て所得税や消費税で賄ってはどうでしょう。消費税増税について反対意見は多いようですが、給与所得者は強制的に保険料を徴収されています。ここの矛盾に声を上げる人は少ない。声を上げないのなら、保険料を年々1%ずつ上げていけばいいと考えることもできる。だがこれをやられると可処分所得が減り、昇給があっても生活が楽になっていかない。高負担低保障では、若者たちの身が持たない。


それにしても、資料「資産の形成・管理での心構え」の中に書いてある「つみたてNISA」と「iDeCo」の加入率が低すぎます。金融庁が金融リテラシーを高めてくださいというのも頷けます。これだけ加入率が低いのですから、業界関係者は報告書の内容を持ち出し、メディアの様に大騒ぎして商品を勧めてみるのはいかがでしょう。


私は経済の専門家でありませんが、自分なりに自分の頭で考えることはできる。とにかく、ここには大切なことが書いてありますから、是非一読ください。投資は時間を味方につけなければならないから、年齢が若い人ほど有利なのです。


「なんとかなるでしょ?」「自分には無理」などと思考停止している場合ではありません。

posted by ヨッシー at 07:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 生きる
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